17.11.2014

花兎

普段の私の、色の好みは寒色系、スタイルはサッパリ系なのですが、
時には暖色、可愛くて楽しい物も着物に取り入れてみたいと常々思っていたのです。

そこに遭遇したのが、この花兎。


角倉金襴などの兎は、作土文の中にちょこっと座って振り向いている姿が有名ですが、
この兎は、楽しそうな躍動感があって、
特にこの太ももが、モニョっとかわいい。


中腰の子もいます。
この湧き出る愛情は、たぶん私の愛猫とイメージが重なっているのかも。

ぼくちん★

これは袋帯ですが、兎文様は割と出番が多いのではないでしょうか。
吉祥文として通年。お花と共に春。
イースター祭では玉子と兎のモチーフが出てきますし。
夏物だったら波兎。秋には月兎。
冬はもちろん雪兎。卯年は主役級。

でも、兎を見るとどうしても、自身を火中に投じる、
献身の物語を思い出してしまうのです。

月に昇った兎さん、永遠の命を授かって、お花畑で思いっきり駆け回って!
と、この帯を見る度に優しい気持ちになれます。

とても良い出会いでした。


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