週末予定していた着物でお出かけは、大雨&大風でできませんでした。
また、13日のパリでのテロがあった直後でしたし、
じっと家にこもっていたい気分でもありました。
なので、お出かけコーデはありませんが、最近の出来事を。
実は、帯をざっくり切っちゃいました。
元々、袋帯で手抜きをしたいが為に切らない作り帯にしていた物を、
ほどいて、手先を切って、一重太鼓ができる長さにしてしまいました。
はい、この様に!
六通の帯でしたので、切断後の手先は真っ黒の柄なし。
(左の毛むくじゃらは、うちの丸坊。)
そもそも、どうしてこんなことなったか、してしまったのか?
とっても打ち明けたい気分なので、聞いてください。
花兎の可愛らしい文様と、唐花の総柄の地模様に惹かれて
しかも、素晴らしい破格だったので買った帯。
何度もお世話になっている、ある作り帯の専門家にお願いしたところ、
お太鼓とタレとの柄合わせはよかったのですが、
お太鼓の中、帯締めで押さえられるテの下に折り込まれる部分が、
横から全く見えていませんでした。
それがないと、何とも物足りない風貌で、悪くいうと間抜けな感じになっていたんです。
我慢しようかとも思ったのですが、先方と相談し、作り直してもらうことにしました。
そして、2度目に出来上がったのが、このようなお太鼓とタレの柄付け。
わざわざ作り帯にして、これ、泣けてきたわ〜!
先方曰く、織りの繰り返し文様が、帯の長さとの関係で、
どうしてもうまく柄合わせできない... とのこと。
安い帯だったし仕方ないかと、ドイツへ持ち帰り、2度ほど使用しました。
でもやっぱり、気に入らない!
後ろ姿、見られたくないです〜。 写真厳禁!
そういう経緯があり、先週思いきって、“どうなってるの?”の好奇心で、
作り帯を解いてみたのです。
もしかしたら自分で調節できるかもと、ほのかな期待を込めて。
専門家のいう通り、やはりダメでした!
そこで1分と悩む事なく、ずばっと帯を切りました。
私、かなりムカついていたのだと思います。
そして今、手先に柄のない、サッパリとした京袋帯になりました。
(1)織りに忠実に連続柄で合わせると、こんな感じ。
また、お太鼓中の折り込みを多めにとると、、、
(2)ちょっと動きが出ますね。こちらの方が好みかな?
しかし、このような連続柄、くせ者ですわ。
(1)にしたい場合、お太鼓の下辺に来るのは、
絶対に下から7番目のうさちゃんで、
(2)にしたい場合は、これまた絶対に
下から9番目のうさちゃんでなければならない。
お太鼓を作る時、鏡でうさちゃんを下から数えるのです。
皆同じ様なうさちゃん達なので、数えないとわからなくなる。
皆同じ様なうさちゃん達なので、数えないとわからなくなる。
そして、そこに仮紐をひっかるのですが...
その位置をふまえた上で、帯枕を当てなければならない。
...でなければならないだらけ!
その位置をふまえた上で、帯枕を当てなければならない。
...でなければならないだらけ!
一番簡単なのは博多献上の様な縦縞、次にぎっしり総柄の帯。
お太鼓のポイント柄も、”ここよ、ここ!” と
自ずと訴えてきますので、感覚で決められる。
今回の冒険というか実験で思った事、、、
リサイクルなどで手先に難がある袋帯の場合、
帯によってですが、ずばっと切って、京袋帯にしてしまうのもいいかもです。
一重太鼓で素早く気楽に着付けられますし。
お太鼓から覗くテが無地になっても、それはそれでスッキリして悪くない。
でも、やっぱり、、、
こういう事はできればしたくありませんね。
以上、半分グチになりましたが、私の帯切り体験記でした!